横山幸次さんの回答
(1)子どものために良い給食とはどのような給食とお考えですか? |
保育園給食は、離乳食も細かく分かれ、さらに年齢を追って変化するなど質的な繊細さや多様さが求められます。当然、その日の一人ひとりの子どもの健康状態、体調も加味しなければなりません。そのため、調理業務は、熟練、専門性、継続性が必要です。また調理員も食を通じた保育を行う一員としての役割が本来求められます。 |
(2)給食調理を民間委託する目的はなんだと思いますか? |
区は、食育やアレルギー対応などあれこれあげていますが、財政効率優先による経費削減が目的です。そのため保育園給食を市場原理に任せることになってしまいます。 |
(3)民間委託ですすめる場合のメリット・デメリットについてどうお考えですか? |
〈メリット〉強いて言えば、区が期待する「経費削減」。しかし今回、二園の保育園給食民間委託で落札業者がなく、全業者辞退にみられるように、決して安くなるとは限りません。 〈デメリット〉すでに実施園で職員の入れ替わり起こっています。営利企業は、より儲かる職場に熟練した労働者を移すことは利潤追求上当然のことです。保育園給食を不安定な職員配置の下に置くことになります。委託内容が労働集約型のため、利潤追求をあげるためには、人件費を抑えることになり、高い技能、経験を持った専門職を雇うことが困難になります。 |
(4)直営の場合のメリット・デメリットについてどうお考えですか? |
〈メリット〉安定した高い専門性と技能を持った労働者を確保できます。安定した労働条件でこそ高い質が確保できるのは当然です。また日々安定した調理体制と保育の一環としての調理業務が確保できます。 〈デメリット〉職員の年齢構成や専門性の普段の確保と継承に留意する必要があります。また、常に子どもの立場に立った研鑽が必要です。 |
(5)保育園給食調理の民間委託が一部で始まっています。それについて反対ですか?賛成ですか?またその理由を教えてください。 |
反対です 〈理由〉そもそも保育園の給食は、本来市場に任せることにはなじまない業務と考えます。利潤追求には、徹底した人件費の抑制が必要ですから、当然低賃金など不安定な労働条件の職場になることが予想されます。 |